BLOC PARTY

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 BLOC PARTY - A WEEKEND IN THE CITY

Bloc Party’s 2nd album,‘A Weekend In The City’ is one of the most favourite album over the decade.So I asked Russell Lissack some questions about this work.

 

 

♪Profile♪


BLOC PARTY(2003-)
2003年結成、ロンドン出身のバンド。インディー時代から高い注目を集め、2005年の’SILENT ALARM’でデビュー。NMEで年間アルバムランキング1位の快挙を成し得た。ボーカルがそして今回紹介する、2ndアルバム’A WEEK END IN THE CITY’を2007年にリリース。ミドルクラス/アートロックシーン出身ということもありOASISから避難されることもあったが、Liamはこのアルバム収録の’SRXT’を聴いて、15分間泣いたほど泣いたとのエピソードも。近年では、メンバーチェンジを経て、2016年には5thアルム’HYMNS’をリリース。今年の秋には’SILENT ALARM’再演ライブを行う。
https://twitter.com/blocparty
http://blocparty.com/

 

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Russell Lissack

LondonにあるChingfordの出身。BLOC PARTYのギタリスト。PIN ME DOWNという女性ボーカルとのユニットを行っていたこともある。2010年にはASHのサポートギタリストとした参加した経験もある。現在はBLOC PARTYと並行して新しいバンド、NOVACUBをスタート。日本のテレビゲームやアニメを好む。この傾向が、自らの音楽性に深い影響を与え、他のギタリストとの差別化にもなっていることが、インタビューの最後の質問から読み取れるはずだ。
https://twitter.com/thej_russ

photo:https://www.hedislimane.com/

 

NOVACUB(2018-)
RUSSELがBLOC PARTYのドラマーLouiseらとスタートさせた新バンド。次回、こちらのバンドについてのインタビューを掲載予定。
https://twitter.com/novacubmusic
https://www.youtube.com/watch?v=MnHqecFUrLw&feature=youtu.be
https://www.instagram.com/novacubmusic/

 

PIN ME DOWN(2007-2010)
ニューヨークのMilena Meprisをボーカルとして迎えたRussellのソロプロジェクト。Kitsune Maisone収録への楽曲収録でも話題となった。
https://itunes.apple.com/us/album/pin-me-down-bonus-track-version/364082969


♪MUSIC♪

A WEEKEND IN THE CITY
https://itunes.apple.com/jp/album/a-weekend-in-the-city/1010617470

SUNDAY
https://www.youtube.com/watch?v=aFv5HjTD3Ts


♫Interview with Russell Lissack about A WEEKEND IN THE CITY♫

Q
Now how do you feel this work and this era?
A
I feel very proud of it. I think it is probably my favourite album that I made with Bloc Party

Q
What was the most important thing that you want to communicate to listeners through this album?  And how did you try to make these songs?
A
I think sonically it needed to feel like the next step on from Silent Alarm. For me it was an opportunity to experiment more with new sounds and the chance to create bigger textures with my guitar.
We wrote many of the songs during the tour of Silent Alarm.So it was a new experience to be writing music whilst travelling.  

Q
Especially I like ’Sunday’ in this album. This song has one of the best guitar solos for me. You talked that this image is The Lion King which everyone likes before.
How was this song born? How did you make guitar sound?  And what is the message of this song from you.
A
I'm glad you like it! Actually many people tell me it is their favourite solo or moment.So I always felt pressure when playing it live! We wrote the song whilst we were rehearsing in London. The initial idea came from a new effects pedal I had purchased which create a sound like an organ for the guitar. But also we had both Matt (drummer) and Gordon (bass) player playing the drums with 2 drum kits. This created a unique atmosphere and was the first time we tried this. So the song also contains no Bass guitar but the frequency of the guitar is manipulated through the effect pedal.  

Q
Who is the guitarist inspired your guitarist sound from Indie to ‘Intimacy’ era?
A
When i was younger, i was inspired by Johnny Marr (The Smiths), Bernard Butler (Suede), Tim Wheeler (Ash), Billy Corgan (Smashing Pumpkins), Johnny Greenwood (Radiohead).But later I was inspired by electronic sounds, from music to video games to films and trying to recreate them with my guitar.

Q
今になって、この作品と時期のことをどのように感じていますか?
A
とても誇りに思っているよ。ブロックパーティで作ったアルバムでもっとも気に入ってるアルバムだと思う。

Q
このアルバムを通して最もリスナーに伝えたかったことはなんですか。また、どのように楽曲を制作されましたか?
A
(1stアルバム)Silent Alarmから音楽的にステップへ上がる必要性があると感じていた。僕にとっては、もっと新しい音を使って実験するための機会でもあったし、ギターを使ってより大きなテクスチュアを作り上げるチャンスでもあった。
僕らは Silent Alarmのツアーの間かなり多くの曲を作ったんだ。旅の間に作曲するというのは新しい経験でもあったよ。

Q
このアルバムの中では特に’Sunday’が好きです。この曲のギターソロは、私にとってはもっとも素晴らしいギターソロの一つです。あなたはかつて、このソロのイメージは誰からも愛されるライオンキングだと語っていたこともあります。この曲はどのように生まれたのでしょうか? 
A
気に入ってくれて嬉しく思うよ! 実際、多くの人が僕に、(この曲のギターソロを)大好きなソロあるいは
瞬間だと話してくれるんだよね。だから僕はいつもライブで演奏する時はプレッシャーを感じているんだ。 この曲はロンドンでリハーサルをしている時に作曲したんだ。初期のアイディアは僕が新しく買ったエフェクトペダルから着想していて。それはギターでオルガンのようなサウンドを作れるんだ。それだけじゃなくて、Matt(drummer)とGordon(bass)が2つのドラムキットでそれぞれがドラムを叩くというアイディアもあった。これが独特な雰囲気を作っていると思うし、それを試したのは初めてでもあった。だからこの曲にはベースがなくて、エフェクトペダルを通して処理された、ギターのフリークエンシーがあるんだよね。

Q
インディーの時期から’Intimacy’の時代まで影響を受けたギタリストは誰ですか?
A
僕が若い頃は、Johnny Marr (The Smiths)や Bernard Butler (Suede)、Tim Wheeler (Ash)、 Billy Corgan (Smashing Pumpkins)、Johnny Greenwood (Radiohead)らに影響を受けたよ 。でも後になって、エレクトロニックのサウンドだったり、音楽からヴィデオゲームや映画からの影響が大きくなっていたし、それらを自分のギターを作り直そうと試みていったんだよね。


♪REVIEW♪


2007年にリリースされたBLOC PARTYの2ndアルバム’A WEEKEND IN THE CITY’は、結果として、もっとも継続して聴き続けてきたアルバムのひとつだ。音楽に限らず小説、映画などの影響を受けた作品を振り返ってみたときに、好きな作品というよりは、これはもう自分自身の一部になっているんじゃないかという作品は、人生においてそう多くはないのではないか。若い頃ある一時期好きになり、改めて聴くとその頃の自分を思い出すという作品は多くあると思う。しかしながら、時代を超えて聴き続けることに耐えられる音楽でありかつ、変わり続けるリスナー自身との相性を維持し続けられる作品というのはそう多くはないだろう。そのような作品はリスナーにとって、他者が作り上げた物語でありながら、あまりに自我とのシンクロニシティが強いため、その作品と自分自身との境目が曖昧になり、その音楽自体が自我の一部となっていく。そして、日々の行動に、人生へと反映されていく。本作、中でも’SUNDAY’という楽曲は私にとってまさにそういった種類の作品である。

ニューヨーク出身のTHE STROKESが2001年に発表した’IS THIS IT’でロックは一気に息を吹き返し、それに呼応するようにロンドンから登場した2002年THE LIBERTINESの1stアルバム’UP THE BRACKET’をきっかけにイギリスのロックシーンはBRIT POP以来の一大ムーブメントへと拡大していく。そういった背景があったからこそ、2003年のBLOC PARTYの1stアルバム’SILENT ARALM’はデビュー早々大ヒットをおさめ、NMEの年間アルバム一位を獲得したのだろう。裏を返せば、作品自体の質が高かったことはもちろんだが、時代の追い風すなわち、市場からのニーズが大きかったのだろう。00年代中盤には、ファッション界で他者の追随を許さないほどの圧倒的な成功をおさめていたDIOR HOMMEのHedi Slimaneが、2005-06年AWのGLAMコレクションにて、ロンドンのバンドRAZORLIGHTの楽曲’IN THE MORNING’をサウンドトラックに、ミュージシャンをモデルとして起用し、インディロックが世界的なトレンドにまで高まった。Hediはこのコレクションの手法をサンローランに至るまで継続することになる。モデルも音楽も服もセットも変わる。でも手法はここで完成されたものを一貫して使用している。今では多くのメゾンもやっているが、このコレクションこそがインターネット動画配信の先駆けだった。ロックシーンでは、2006年にはシェフィールドからARCTIC MONKEYSという新人の決定打、THE STROKESKASABIANがインディロックの枠を壊すようなスタジアム級サウンドのアルバムをリリース。世界中のロックフェスティバルも彼らロックヒーローらが席巻することになった。そして、2007年の1月にBLOC PARTYは、この2ndアルバムを世に送り出すことになった。

’A WEEKEND IN THE CITY’は2ndのジンクスを打ち破る素晴らしい作品だった。Keleの歌詞は1stよりも言葉がより具体的になり、都市に生きる人々の不安や希望を繊細に描いた。楽曲も大きく進化した。U2などを手掛けたプロデューサーJacknife Leeの影響も大きかっただろうが、前作のポストパンク一辺倒から、エレクトロニカやダンスの要素を取り込みながら、ギターロックでも新しいアイディアを実験的に取り組み、粒揃いの楽曲が揃った名盤となった。例えば、’SONG FOR CRAY’は都市の狂騒を描き、’HUNTING FOR WITCHES’は当時のロンドンのテロをきっかけにした排他的な思想への警鐘を鳴らす。 イントロの鉄琴の音色が美しい’WAITING FOR THE 7.18’では前2曲とは対照的により普通の人が、社会の仕組みに取り込まれ、会社と自宅の往復というルーチンの生活において心の中にふと浮かび上がる疑問を捉えた。'THE PRAYER'ではドラッグをモチーフに、過剰な自信/不安に取り憑かれる若者を新しいサウンドで表現。00年代の’PARANOIDO ANDROID’ともいうべき、曲の中における静動のコントラスト、ドラマチックな展開が秀逸な’UNIFORM’では、Hediが牽引した若者のファッションシーンを批判的な視線を向ける。勢いのある前半のサウンドから一転、’ON’以降は楽曲のテンポが落ち歌詞の内容も内省的でセンシティブな内容に切り替わっていく。今まで語ることのなかった黒人の若者から見た人種の問題’WHERE IS HOME?’、’KREUZBERG’。これらの曲は、Keleはすごく傷ついていたのだと、強そうに見えた彼も一人の弱い青年で、社会が抱える暴力性に不安と恐怖と怒りを感じていたのだろうと、今では思う。続いて、彼らの楽曲でもっともポップな曲の一つであろう’I STILL REMEMBER’が訪れる。これまで語ってきた社会問題から、甘酸っぱい過去の回想という、よりパーソナルな事象へとテーマが移っていく。そしてギターレス、2つのドラムセットが独特な雰囲気を生み出す’SUNDAY’という至福の時間でアルバムの盛り上がりは頂点に達し、OASISのLiamも涙したという’SRXT’の静寂でアルバムは終わりを告げる。どういうわけかAPPLE MUSICでは’FLUX’という本アルバムリリース後のシングルが、アルバムの中に挟まっているが、やはりこれは外して聴くのがアルバムの流れとしては妥当だと思う。もちろん、’FLUX’の曲自体は良いのだけれど。

BLOC PARTYがこのアルバムを出した当時、私は20代で学生生活の終盤にあった。大学にいた間は、先述の音楽シーンの隆盛とHediとの蜜月に、他の多くの当時の若者と同様に、激しく引き寄せられていった。その頃、私はよく思ったものだ、”過去には自分が知らなかったロックの名盤がいっぱいあるし、今なお素晴らしい作品を輩出する若いバンドが次々と登場してくる。そして、この新しいバンドも2nd、3rdとどんどん良いアルバムを出すだろうし、さらに新しいバンドも登場してくる。今だってこんなに良い音楽に恵まれているのに、これから先はさらに素晴らしい音楽に囲まれて暮らすことができるんだ。問題はCD代やライブのチケット代についていかないくらいだ”と。でも実際には、そういう風にはならなかった。2007-8年AWのコレクションを最後にHediがDIOR HOMMEに別れを告げ、フォトグラファーとしての活動の拠点をLAに移すのと時を同じくして、インディ/オルタナティヴロックのムーブメントの中心もカリフォルニアへと移行していった。ロンドンのシーンは停滞し、いくつものバンドが問題を抱え活動を休止したり解散したり、契約を打ち切られていた。残ったバンドも、注目を集めたアルバムに匹敵するようなアルバムを作れることなく、時代の流れに淘汰されていった。ドラッグは作品のモチーフなどにはおさまらず、現実の世界で人を殺し(Amy Winehouseの死)、人間関係を破壊し(THE LIBERTINESの空中分解)、その更生も容易ではないこと(Peter Dohertyの肥満化)を痛々しいほどに見せつけた。もちろん残ったバンドもいくつかいた、彼らはよりタフになり、大手レコード会社という資本の力を押し風として有効に活用し、より多くの人々のニーズに応えるスターダムの階段を駆け上がっていった。大言壮語は事実にとって代わり、オルタナティヴからメジャーへと立ち位置を変えていった。センシティブなインディロックはイギリスでは弱くなり、アメリカのGIRLSやTHE DRUMS、DEERHUNTERが代わりの受け皿となっていった。

それから私自身も大きく変わっていった。まず正直に、音楽シーンの変遷についていけなくなっていた。2010年以降は音楽の細分化が、PitchforkやNMEなどのメディアはあったものの影響力を急激に弱め、どこで何が起こり、何がすごく魅力的なのかがわかりにくくなっていった。私がこのブログを始めたのもそれがきっかけだったりした。多くのロックローンリヴァイルヴァル世代のリスナーが、新しいインディロックを追うこと(音楽版ハイプビーストみたいなもの)から脱落していった。私自身は、今ではシーンを総括的に把握するのは難しいと思い、好きな音楽だけを純粋に探し求めている。

私は今でもロックもHediが好きだが、10年前のようにアーティストを崇拝し、自分自身のペルソナとなるまで、オブセッションをもって音楽を聴きこみ、歌詞の一言一句を真剣に読み、暗記するぐらい口ずさんだり、あるいは彼らのファッションを真似するために写真や服を探しまわったりすることはもうないだろう。彼らは彼らで素晴らしいが、他の人になることはできないし、自分にしかできないこともあると。(表現は違うかもしれないが、その姿勢自体は彼らと地下水脈のようにつながっているとは思う。)それを人は成熟と呼ぶのかもしれないし、青春が終わったと呼ぶのかもしれない。それでも、このアルバムを聴くと10年間の日々が断片的に想い返される。今でもなお心の琴線に触れるのだ。これはやはり嬉しいことである。特に、私は’WAITING FOR THE 7.18’という曲、それから’KREUZBERG’、’I STILL REMEMBER’、’SUNDAY’の3曲の流れが好きでよく聴いていた。どちらかというと、きついなという時に。20代前半の頃の私は ‘A WEEKEND IN THE CITY’の登場人物そのままに、孤独だったし、弱かった、この先どうなるのかもわからず不安だった。心に寄り添ってくれる音楽を必要としていたのだ。

Hediはかつて、’その人の好きな曲を知るだけでも、その人の人生を知ることができる’といった旨のことを話していた気がする。私なら、まず’SUNDAY’を挙げるだろう。アルバムの流れとしては先に述べたような、都会の喧騒や移民排斥運動の暗い影、仕事のルーチンという歯車、ドラッグ、マーケティング戦略に取り込まれる若者、移民といった社会を題材をテーマにした楽曲が連なり、’I STILL REMEBER’では過去の回想という個人にテーマが移る。’SUNDAY’も同様にパーソナルな内容だ。ただし、こちらは現在の話である。ここで語られる主人公と恋人は、平日は働いていて土曜日の夜に沢山お酒を飲んで、そして迎えた日曜日の朝のようだ。重い二日酔いになりながらも、起きたら子供たちがサッカーをするのを眺めに行こうなど、これまでのストーリーとは対照的な平凡な日曜日の景色に見える。しかしながら曲の中盤、ブリッジでの静寂の中でのKeleの愛についてのフレーズ、それに連なるRussellの息を飲むほどに美しく力強いギターソロを聴いて我々はハッとする。パラダイムシフトが起きる。’SUNDAY’で描かれた日常はありふれた景色ではなくなり、自分だけのかけがえのない空間に変わっていく。たしかにこれまでアルバムで描かれてきた、自身を取り巻く環境や社会へ思い馳せること、素晴らしかった過去に想いを巡らすこと、それらはどれも大切なことかもしれない。けれど、人生を通して個人的に一番幸せな/大切な時間というのは、’今この瞬間、大好きな君とそばにいること’ではないかと気づかされるのだ。そのような日曜日の風景を捉える認識のドラスチックな変化を我々が行っている間、ツインドラムが生み出すリズムとコーラスが反復し、フェードアウトしていく。

 

 


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